プリチャンに殺されたRun Girls,Run!の楽曲たち

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プリチャンに殺されたRun Girls,Run!の楽曲たち

私は普段より「アニソンに音質を求める奴はバカ!」と言っています。
これはアニソンのほとんどは音圧戦争を引きずり、ダイナミクスを犠牲にし音量を優先することにより音質を悪くしています。

Run Girls,Run!代表曲の「キラッとスタート」という楽曲は、上記でいったとおり、ダイナミクスを犠牲にして音量を稼いだ曲の典型と言えるでしょう。
しかしそのせいで、他の曲もダイナミクスを犠牲にすることとなりました。

音質を左右する「マスタリング」とは?

マスタリングとはCDをプレスする前の最終的な調整のことを指し、音質調整とCDの曲間の秒数調整などを行っています。

マスタリングでおこなう音質調整は楽曲間の音質差を埋めるための調整となります。
たとえば、A面の曲とB面の曲は別の人がミキシングをしたり、別のスタジオでミキシングしたりと、音質差や音量差が生まれたりします。
あまりにも差が大きいとそのアルバムを通して聴いたときに聞きづらさがでるため、音質差の差異を埋める必要があります。

キラッとスタートの弊害

オタクは耳が悪いので音質の差がわからないと思います。(なんなら僕もわかりませんが)
しかしこれを理解"わか"らせるために、私はカケル×カケルを聞いた後にキラッとスタートを聞けと人に言ってきました。理由としては音質差が大きく、音質にこだわりがないイッパソでも判断が付きやすいと思ったからです。

が、先日のランガ解散ライブのあと、あまりにも良いライブすぎてランガの曲を聞き直したときに事件は起きました。

カケル×カケルの音質こんなにわるかったっけと。
キラッとスタートと明確な差を視認することができませんでした。

このとき聞いてたカケル×カケルはランガのアルバムに収録されていたものでした。
まさかな?と思ってWake Up,Best!3に収録されているカケル×カケルを聞いたら音質にはっきりと差が感じられ!?となりました。

プリチャンに殺されたRun Girls,Run!の楽曲たち

Run Girls, World!は最悪音質である「キラッとスタート」に合わせてマスタリングされているせいか、収録曲がすべて最悪音質にされています。(多分)

一方Wake Up,Best!3は劇伴なども収録されているため、過度なマスタリングは雰囲気ぶち壊しになるため、劇伴に合わせてマスタリングされているため音質が比較的マシになっていたのと推測されます。

個人的にはあまり目視で確認するのは好きではないですが、この二つの波形を見比べてみましょう。

カケル×カケルの波形比較

公平にするために音源はサブスクからループバックで録音して取り込んだ。
DAWはCubaseで波形倍率は最小(?つまみを一番下にした)でショートカットコマンドの「Z」で拡大表示した波形だ。
横軸が時間で縦軸が音量となっている。上下に広ければ音量がデカくて左右に広かったら時間が長い。

上段がWake Up Bestで下段がRun Girls Wolrdだ。
一目瞭然で違いが確認できる。

音質の話をすると、WUG版はアニソンにしてはダイナミクスが感じられ自然な音質に感じられるが、RGR版は常に目の前に張り付いた感じがし、鼻につく感じがする。

見た目的にも、WUG版はピークに対してのヘッドルーム(最大音量に対するマージン)があるのを確認できるが、RGRはつねにピークに張り付いていてお世辞にもよいとは言えない。

他の曲は確認してないが、おそらく他の曲もこのアルバムの音源は悪くなっていると推測される。

また、音量も計測した。

カケル×カケルのラウドネス(CUBASEのオーディオ解析結果)

音量を大きくしようとするとダイナミクス(音量差)を削る場合がほとんどで、LUFSが単位の値が低い方がどちらかというと音がいい傾向にある。

むかし僕が暇つぶしにアニソンを測定しまくった結果としては統合ラウドネスが平均-8~-7LUFSぐらいで、ラブライブのなんかの曲で-4~5LUFSを見たのが最大値。

瞬間モーメンタリーラウドネスは言葉の通り瞬間最大値を表していて、300ms~400msぐらいのを切り出したときの平均値が一番高い値を出している。
最大short-termラウドネスは確か3秒を平均したときの最大値。
統合ラウドネスは曲全体の平均値で、ラウドネス範囲(LU)は最大値と最低値の差って認識しておいてください。

WUGとRGR版を比較すると圧倒的にRGR版の方が音量が大きく、なんならトゥルーピークに関しては0を超えている。
トゥルーピークとはデジタルにおける最大値(0dBFS)との差である。
つまり、この値をけていると上限を突破しているということになる。

プリチャンの音質に近づけるには最大値を突破するほど音量を上げる必要があると言える。

まとめ

ランガのカケル×カケルはアニソンにしてはよさげな音質であったが、ランガ自身のアルバムに入れれらる際にプリチャン最悪音質に合わせるためにその音質を犠牲にした。

この判断をしたランガ運営は謝罪し、脱いで誠意を見せるべきです。

で、皆さんはこの2バージョンを聞いて音質差を感じましたか?
感じられなかった人はおめでとうございます!人生において音響機器にお金をかける必要がなくなりました!!Ankerのワイヤレスイヤホンとサンワサプライのサブウーファーつきスピーカーで音楽を楽しみましょう!Air Pods買うやつはバカ!!!!!