mix選択学(楽曲に適切なmixを入れるための手引き)

地下アイドル Advent Calendar 2023 12/14の記事です。
どうも。
本日は12/14、そうESDのデビュー日ということでmixの記事です。
みなさんはどのように入れるコールやmixを決めていますか?
人によってさまざまだと思いますが、この記事では私が実際にどのように入れるmixを決めているか紹介します。
Special Thanks
ESDのオタクとオールで飲みに行ったときにmix構築を言語化したのがこの記事を書くきっかけとなりました。
彼らはおおむね同じようなmix構築論を掲げていたのでこのmix選択学というものはアース・スター ドリームが産んだものなのかもしれません。
あの日深夜に飲んだ現さとモンのオタク、現カワラボのオタク、現I’mewかつ高尾奏音のオタクに心より感謝申し上げます。
mixとMIXの違い
こういう記事を書くとMIXは大文字だとか打つじゃなくて入れるだとかうるせーカスが沸いてくるので事前にお伝えしておくと、音質派はmixとMIXを区別しています。MIXはいわゆる大文字で入れるものであり、口伝が基本で一つ一つに意味があるいわゆる伝統工芸品です。それに比べmixは工業製品です。みんなで一緒に覚えてみんなで一緒にたのしく打つものです。厄介行為としてやらないし、(やってるやるもいるが)基本的にはオープンかつ、緩い気持ちで行うものと勝手に定義づけしています。
なので私の記事内では基本的には小文字でmixと記載していることが多いです。たまにミスって上記の限りじゃない時がありますが、僕はMIXをリスペクトしているからこそ自分が行うものをmixと呼称しています。
MIXについての学問は直系に聞いてください。一番先生とかなら話しやすいんじゃないでしょうか。
初級編:mixは引き算
mixは引き算で考える、少なくともmix選択する最初の段階では引き算で考えることが重要です。
mixを入れない
まず一番大事なことはmixを入れないことです。
何を言っているんだお前となる人が大半でしょうが、mixは一度入れると入れなくなることはありません(コロナとか、オタクが少なすぎるとかは除く)
ですので、まずはmixを入れるべき曲かそうでない曲かを見極めます。
ただし、この概念は個人でクリアするのは難しいです。
地底のオッサンやオタク一年生とかはとりあえずmixを入れればいいという概念でオタクをしている人が多く、自分がmixが不適切だと思って黙ってた曲に対して、mixを入れられては後戻りできません。
ですので、この「なんでもかんでもmixを入れない」という概念は周知していく必要があります。
わびさびを意識する
わび・さび(侘《び》・寂《び》)は、慎ましく、質素なものの中に、奥深さや豊かさなど「趣」を感じる心、日本の美意識。
引用元:wikipedia
これもmixを入れないに通じる概念です。
簡単に言うと、最近では尺を埋めるためだけのmixが増えています。
たとえばi☆Risドリームパレードです。
音楽的には4小節+12小節と解釈できるフレーズですが、これを16小節とみなしガチ恋口上するのは詫び寂びに書けたmixの選択と言えます。4小節ぐらい我慢しろ。もしくは4小節別のmixをいれて組み合わせろ。
また、最近ではワールドカオスや虎虎虎虎など、始動より前に遡って始動するmixが増えてきています。
これは悪いことではありませんが、ワワワワ無しのワールドカオスや虎虎虎虎無しの虎火を入れた場合、次回以降にはワワワワをしだしたり虎虎しだしたりするオタクが現れます。
これも詫び寂びがかけたmix選択であり、楽曲の雰囲気やフレーズによって虎虎虎虎を入れるか入れないか判断すべきです。脳死で虎虎虎虎すべきなのは脳死で虎虎する曲調の曲だけでいいのです。
たとえばかつてあったアース・スター ドリームという声優アイドル現場では虎火始動する曲が2曲ありましたが、いっぽうは(青春サーフDays)は虎虎虎虎し、もう一方(ビューティフル・ドリーマー)は虎虎虎虎しないという使い分けがされていました。
あえてコールをしない部分を作ることによりメリハリが生まれ、高まりの表現力が上がります。
ザヤックルールを適応する
ザヤックルールとは、フィギュアスケートの、ジャンプの回数を制限するルールである。
引用元:ニコニコ大百科
フィギュアスケートには同じジャンプを繰り返してはならないというルールがあるあらしい、多くても2回まで。
同じアーティストで複数回同じmixやコールをするのを避けることによりバリエーションを増やすことにより芸術点を稼いでいきましょう。
ただ、スタンダードジャパニーズといったのはフィギュアスケートではただの滑走にすぎず、何度入れてもいいというガバガバ判定です。ただし可変三連は2回以上入れたら減点どころか失格です。
中級編:改変
ちょっと弄る
他のアーティストのファンが行うmixと差別化を図らないといけません。
そのため、既存のmixをそのまま行うのではなく、一部改変し、オリジナリティをだします。
一番手っ取り早いのはキャンセルとかですが、中級と言い張るには初級テクニックすぎますね。
私が良くやるのは複数のmixから共通項目を見つけ、そこをポイントに切り替える方法です。
アイヌ日は「飛除去」で終わり、宮本mixは「飛除去」から始まります。そのため、そこをつなげることにより始動あり2連尺のmixに仕上がります。
楽曲のリズムに合わせる
BメロのOMMCが有名なhigh free spiritsという楽曲がありますが、イントロのコールは楽曲のリズムに合わせて「虎 虎 虎 タイガー」とコールします。このように楽曲のリズムに合わせてmixを改変することにより、初心者感が薄れます。
可変mix
原理主義的な可変MIXはおそらく、その場でアドリブ的に多言語を組み合わせその場限りのMIXを入れることを意味すると推測しているのですが、mixは工業製品なので可変mixは色んなmixを混ぜた型をつくってそれをみんなでやりましょう!ってやつです。
有名なのは可変三連、アイヌ日とかでしょうか。
ミョーホントゥスケ広場は以前は可変mixと呼ばれていたこともあり、分かりやすい参考例でしょう。
ただ、これはぶっちゃけ初心者にもできる行為です。
型が決まっている可変mixでどのように初心者と差別化を図っていくかを考えていくのかが重要です。
mixの出禁リストを作る。
自分で通っている現場では○○mixはやらない!などの出禁を作るようにする。
音質派が出禁にしているのは可変三連とパンmixとかですが、どこでも聞けるようなmixを避けることにより、他のグループとの差別化が図れます。
そして初級編で言ったザヤックルールを生かしやすいです。
適切投入できる新曲が来たら出禁を解除するのも良いでしょう。パン屋の歌!!みたいな曲でパンmixしないのは流石におかしな話ですしね。
曲によって打ち方を変える
例えばバーモスひとつとっても、1小節でバーーーモスと間延びさせるのか、溜めて2拍でバーモスするのか、楽曲に合わせて変える必要があります。
あとは裏スペでシーレナを1小節で行うのか、詰めてシーレナ ディオサって続けるのか。
同じmixでもどのように入れるかを考えることにより初心者と差別化が図れます。
おまけ:混沌mix
世界混沌のせを小節頭にもってくるのか、それとも前小節の最後にもってくるのか楽曲によって選びましょう。
といっても後者の方が間延びせず入るので、俺は後者を推奨しています。

上級編:創造
オリジナルmixやコールを作ろう。
ただし、汎用的なものを作ると(繋がりタイガーとかね……)他のアーティストのファンに我が物顔して仕様されるので、楽曲の専用になるようにがんばって考えましょう。有名なのだとトライアングルドリーマーとかじゃないでしょうか。
楽曲の意図をくみ取って自分なりに解釈し、mixやコールに落とし込みましょう。まあ地下アイドル楽曲に意図があるかは不明ですが。
終わりに
MIXほどのこだわりを持つ必要はありませんが、多少のこだわりをもってmixをすることにより、独自性がうまれフロアで差別化を図ることができます。そんなもんいらんといわれればそれまでですが、オタク生は長いので様々な楽しみ方にふれるのもよいと思います。
地下アイドル Advent Calendar 2023 12/14の記事でした